健康スポーツ栄養学
科目・科目群 | 栄養学科専門科目・基幹科目 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
科目名 | 健康スポーツ栄養学 | |||||
授業形態 | 講義 | 単位数 | 1単位 | 選択・必修 | 必修 | |
配当年次 | 3年次 | 学期 | 前期 | 合計コマ数 | 8コマ | |
コース選択 | 該当なし | 他学科開講科目 | 他学科選択可 | |||
科目責任者(学内連絡教員) | 大野 智子 | 学内連絡教員 | 大野 智子 | |||
科目担当者 | 佐藤 英樹、太田 茂子 | |||||
身につける力 | 専門的知識に根差した実践力 | |||||
学習キーワード | 専門的知識、専門的技術、主体的学習力 |
1.科目のねらい・目標
近年、一般的に健康維持・増進に対する関心は漸増する傾向であり、それに伴ってスポーツと関係する栄養学にもかなりの関心が持たれるようになっている。ただし、スポーツ現場においては、栄養学の実践はいまだ不十分である。スポーツ栄養学は、一般人の健康度やスポーツ選手の競技力を向上させるために、食事だけではなく運動・休養・睡眠を含め総合的にライフ・スタイルを構築していくものであるが、個体差も大きい。そのため、まず、ヒトの生理的・病態的変化の基礎を習得し、アスリートの競技現場から健康づくり運動指導まで、幅広く活用できる医科学のエビデンスを学ぶとともにスポーツ栄養の実際について理解することを目標とする。
2.授業計画・内容・方法・準備学習等
1.授業計画・内容
【佐藤担当】スライドおよび資料配付にて授業を行う。
第1回 メディカルチェック:スポーツ損傷の予防のためには、個々の身体特性の把握が必要である。整形外科・内科系にわたって実践すべきチェック項目について理解する。
第2回 スポーツ損傷:スポーツ現場で遭遇しやすい損傷について指導・対処法を理解する。
第3回 アンチ・ドーピング:基本的なドーピング知識を習得して、スポーツ現場での指導・啓蒙活動を理解する。サプリメントの知識についてもその概要を習得する。
第4回 スポーツ現場の救急医学:突然死などのスポーツ現場で対処が必要な救急医学について、基礎疾患、予防、対処法などを理解する。
【太田担当】
第5回 スポーツ栄養指導の実際:アスリートにとっての食事の大切さ、競技別の食事のあり方、スポーツ現場における栄養サポートの実際についての理解を深める。
第6回 期分けの食事とコンディショニング:試合前・後およびトレーニング期の食事のあり方について、実際の食品摂取の内容、補食やタイミングについて習得する。
第7回 スポーツ時の栄養障害:水分補給のあり方、貧血、骨粗鬆症をはじめとした運動時の栄養障害とそれを予防するための栄養管理について理解する。
第8回 サプリメント他:サプリメントに関する知識を身に付け、スポーツ選手が指導する際の留意事項等理解を深める。また、生活習慣病予防のための運動とその際の栄養指導についても学ぶ。
2.方法
医科学・栄養学の観点からスポーツ栄養学に関する講義を行う。
3.事前学習
配布資料、教科書を熟読した上で、次回の授業に臨むこと。
3.教科書
井奥加奈編著:新スポーツ栄養学 やさしいスチューデントトレーナーシリーズ5,嵯峨野書院,2016,ISBN 978-4-7823-0555-3
4.参考書
こばたてるみ他 編,日本体育協会監修:小・中学生のスポーツ栄養ガイド,女子栄養大学出版部,2010, ISBN978-4-7895-5141-1
臨床スポーツ医学2009 Vol. 26 臨時増刊号 スポーツ栄養・食事ガイド,文光堂,ISSN-0289-3339
5.成績評価方法
定期試験(80%)、授業への参加態度(20%)
6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)
必ずしも授業では教科書通りには講義をしませんが、教科書は習得してほしい最低限の知識であり、読破してほしい。栄養分野は当然、(医)科学に含まれるので、狭義の栄養学に固執せず、この機会にメディカル・サポートに必要な基礎知識を習得してほしい。
7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)
スポーツ科学のひとつとしての栄養学に興味を持って、県内はもとより国際大会において、all JAPNレベルでのスポーツ競技力向上に寄与するスポーツ栄養士を目指す人材が出ることを願っています。