生化学実験Ⅱ
科目・科目群 | 栄養学科専門科目・専門支持科目 | |||||
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科目名 | 生化学実験Ⅱ | |||||
授業形態 | 講義 | 単位数 | 1単位 | 選択・必修 | 必修 | |
配当年次 | 2年 | 学期 | 後期 | 合計コマ数 | 24コマ | |
コース選択 | 該当なし | 他学科開講科目 | 該当なし | |||
科目責任者(学内連絡教員) | 佐藤 伸 | 学内連絡教員 | 佐藤 伸 | |||
科目担当者 | 佐藤 伸、吉田 優弥 | |||||
身につける力 | 専門的知識に根差した実践力 | |||||
学習キーワード | 専門的知識、専門的技術、問題解決力 |
1.科目のねらい・目標
生体は、臓器や組織中のタンパク質、核酸、糖、脂質などが相互に関連し、物質の生合成・分解やエネルギーの産生・消費などの反応を通して恒常性を維持している。本授業では、生化学実験Ⅰに引き続き、生体内のタンパク質や酵素、並びに糖代謝を中心に生体内で起こる反応について実験を通して学ぶ。特に、本授業では病態モデル動物(肝障害や糖尿病)を用いて、その血漿・血清成分や尿成分の分析を行い、臨床検査値の意義および測定手法・原理についても生化学的な観点から理解を深める。また、食肉中のDNA分析を行い食品の鑑別について学ぶとともに、核酸や遺伝子工学の基礎を理解する。
2.授業計画・内容・方法・準備学習等
1.授業計画・内容
第1回 ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase chain reaction; PCR)を利用した食肉中のDNA分析(1)
①実験時の注意事項などの説明、②食肉からのDNAの分離、③分光光度計によるDNAの定量、④DNAの純度検定に関する実験
第2回 ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase chain reaction; PCR)を利用した食肉中のDNA分析(2)
①プライマーDNAなどを用いてのPCR反応液の調整、②PCR法によるDNAの増幅に関する実験、③アガロース電気泳動法によるPCR産物の分離と解析に関する実験、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論
第3回 糖尿病モデル動物を用いた血糖に関する実験(1)
①動物実験に関するガイダンス(動物実験に関する倫理規定を含む)、②尿試験紙による尿検査、③経口糖負荷試験(時間経過に伴う採血)とその後の試料の摘出、④採血後の血漿分離
第4回 糖尿病モデル動物を用いた血糖に関する実験(2)
①血漿中グルコース濃度の測定、②肝臓・腎臓のホモジネイト液の調製、③ホモジネイト液中のタンパク質濃度の測定、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論
第5回 血漿中の酵素およびタンパク質の測定
①アミノ基転移酵素:AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)活性の測定、②アミノ基転移酵素:ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)活性の測定、③セルロースアセテート膜電気泳動法を用いた実験(血清中アルブミンやグロブリンの検出)、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論
第6回 電気泳動法によるタンパク質の分離
①SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法に供する試料の調製、②SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によるタンパク質の分離、③分離後のタンパク質の染色、④班ごとの実験結果の発表とそれに関する討論
2.方法
4コマ/回の授業を6回で実施します。教科書やオリジナルの実験手順書(プロトコール)を解説した後、グループごとに実験を行います。
3.準備学習
授業が始まる前に実験手順書(プロトコール)を配布しますので、きちんと予習してください。
3.教科書
・山本克博 編:「はじめてみよう 生化学実験」、三共出版、2008年、ISBN978-4-7827-0555-1 (2年次前期購入済み)
・随時、プリント(実験プロトコール)を配布します。
4.参考書
D.T.P. Plummer 著:「実験で学ぶ生化学」、1981年、化学同人、ISBN4-7598-0084-0
5.成績評価方法
・実験リポート提出(70%)、授業への積極的な参加度合30%。
・実験は班単位で行いますが、実験リポートは個人で作成し、必ず、期限内に提出してください。
6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)
・実験の流れがイメージしやすいように、ひとつひとつの実験手法を十分に理解できるように工夫します。
・実験を通して、「生化学」の授業(座学)で学んだ知識を確認し、さらに深めます。
7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)
・授業前に、必ず、「実験プロトコール」を読んで予習してください。
・白衣を持参してください。
・実験の項目によっては、時間内に終了しないこともあるので、授業日の各自の予定には留意してください。
・疑問点や理解できないことは遠慮せずに質問してください。また、積極的な態度で自主的に実験に取り組むことを望みます。