ソーシャルワーク演習Ⅰ
科目・科目群 | 専門科目群・基幹科目 | |||||
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科目名 | ソーシャルワーク演習Ⅰ | |||||
授業形態 | 演習 | 単位数 | 2単位 | 選択・必修 | 必修 | |
配当年次 | 1年次 | 学期 | 通年 | 合計コマ数 | 30コマ | |
コース選択 | 該当なし | 他学科開講科目 | 該当なし | |||
科目責任者(学内連絡教員) | 杉山 克己 | 学内連絡教員 | 杉山 克己 | |||
科目担当者 | 石田 賢哉、工藤 英明、齋藤 史彦、坂下 智恵、杉山 克己、西村 愛、村田 隆史、宮本 雅央 | |||||
身につける力 | 自らを高める力 | |||||
学習キーワード | 主体的学習力、専門的知識、表現力 |
1.科目のねらい・目標
このソーシャルワーク演習Iはソーシャルワーク系の演習として唯一の必修科目となっている。そして1年前期より始まるものでもある。よって、本学社会福祉学科に学ぶ者としての社会福祉学やソーシャルワークの共通的な必須基礎を学び、これらへの誘い(いざない)とする。同時に、社会福祉専門分野に進む者にとっての専門基礎としての性格ももつ。更には、履修学生にとっての「クラス」的な役割も果たす。こうしたこの科目の性格を踏まえて、以下の3つを科目としてのねらい・目標とする。
1)大学および社会福祉学への導入教育科目として、大学における学びの技法などを社会福祉学やソーシャルワークとの関連、あるいは関連する身近な話題などを用いて身につける。
2)対人援助・支援者としての基本的価値観や基礎的な知識や技術を身につける。
3)様々な生活課題を抱えた利用者・家族に対する専門的支援者としてのソーシャルワーカーの基礎的訓練を通して、講義等で学ぶ内容の実践的な活用の基礎を習得させる。
2.授業計画・内容・方法・準備学習等
1.授業計画・内容
1)アイスブレイクとオリエンテーション
2-3)大学での学習の方法・専門的学びへの導入
4-5)自己理解と他者理解
6-7)基本的なコミュニケーション技術についての理解、修得
8)記録の技法とリポートの書き方について
9-10)事例を通じたソーシャルワーク支援の概要理解(1)事例選択と対象理解
社会的排除、(児童・高齢者・障がい者)虐待、家庭内暴力(DV)、低所得者、ホームレスなど危機状況や要支援・要援助状態にあるソーシャルワーク事例(a)よりクラスごとに1つ取り上げ、その事例に即した支援対象理解のための調べ学習(個人・グループワーク)を行なう。
11-14)事例を通じたソーシャルワーク支援の概要理解(2)事例に即した支援過程の理解
9-10)で取り上げた事例に関する読み込み。(b)個別援助の過程(インテークから終結とアフターケアまで)がどのように展開していったのかの確認、事例でのソーシャルワーカーの役割、他の専門職との視点の違い、具体的な支援内容と用いられている社会保障制度等について小グループで整理・発表する(グループワーク)。
15)前期のまとめと振返り、および夏休みの課題(事例の各段階における面接技法を講義科目との関連でまとめておく)
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16)夏休みの課題と前期で取り上げたa)の事例の振返り
17-18)事例を通じたソーシャルワーク支援の概要理解(3)基本的なコミュニケーション技法の習得
(a)の事例に基づいた(b)過程の各段階(特に、インテーク、アセスメント段階)のロールプレイを通じ、前期中に学んだ基本的なコミュニケーション技法の確認を行う。
19-20)事例を通じたソーシャルワーク支援の概要理解(4)ソーシャルワークにおける手段的価値の理解
前回までの学習を振返り、ソーシャルワークにおける手段的価値(バイスティックの7原則)が実践とどのように結びついているか小グループで話し合いながら整理し、グループ発表を行なう。
21-23)これまでとは異なるa)の事例を取り上げ、上記手段的価値を踏まえたインテーク面接のロールプレイを行う。
24)上記事例の読み込みを行い、その展開過程を小グループで整理する。
25-26)これまで取り上げた事例を比較検討し、ソーシャルワーク援助の展開過程の共通性、事例特有の援助等について小グループで議論、整理し、発表する。
27-29)これまで取り上げた事例を、ソーシャルワーク論で学んだソーシャルワークの実践モデルやアプローチとの関係で整理し、他の実践モデル等での支援の可能性を具体的に考える(グループワーク)。
30)ソーシャルワーク演習Iの振返りとまとめ、各人の今後の学習課題の整理、リポートにまとめる。
2.方法
基本的には、毎回、「説明(資料や板書等を伴うこともある)+様々なワーク」で実施する。ワークと説明が繰り返されたり、順番が逆になるなどもある。また、「ワーク」の具体的な内容としては、様々な話し合いや課題をグループで取り組むグループワーク、ロールプレイ(役割演技)、課題等に対して個人で取り組む個人ワークなど受け身の講義とは異なった方法を用る。更にこれらの組み合わせた方法もとる。
3.準備学習
基本的には、次回実施する内容やテーマ等を前の回に提示し。担当教員よ必要な準備課題等が提示される。
3.教科書
必要に応じて、適宜、各担当教員が紹介、指示する。
4.参考書
必要に応じて、適宜、各担当教員が紹介、指示する。
5.成績評価方法
演習への参加状況(出席することは前提。主体的・能動的取組状況,2割),日常的な課題・提出物(3割),リポート(2割)、グループワークやロールプレイ等で見られるソーシャルワーカーとしての基本的・基礎的力(倫理性,共感性,判断力,問題解決能力等)(3割)により評価する。
6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)
教員間でのバラツキを抑えつつ、一方で各教員の強みや個性を活かした内容に取り組む。
7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)
ソーシャルワーク演習Ⅰの担当教員は、教務委員、学生委員などとともに、みなさんの学生生活全般の相談相手ともなる。困ったこと、気になることなどあったら、担当教員、教務・学生委員のいずれでもよいので、遠慮無く、そして早めに相談すること。相談する(できる)力は生活者・専門職いずれの面でも重要です。