人間と文学

科目・科目群 人間総合科学科目・芸術と創造
科目名 人間と文学
授業形態 演習 単位数 1 選択・必修 選択  
配当年次 2年 学期 後期 合計コマ数 15コマ
コース選択 該当なし 他学科開講科目 該当なし
科目責任者(学内連絡教員) 小山内 豊彦 学内連絡教員 小山内 豊彦
科目担当者 小山内 豊彦
身につける力 自らを高める力
学習キーワード 教養、表現力

1.科目のねらい・目標

文学の由って来るゆえんは、「死を意識しうるのは人間だけである」ということに尽きるであろう。より具体には、「男と女」という性別と、「誕生→成長→成熟→老化→死」というプロセスが織り成す文様に表れる人間固有の感情の発露、と言える。その”発露”の形態としては、小説、詩歌、戯曲、随筆等が挙げられるが、本講義においては、日本文学の大きな流れに沿いながら、主として和歌(短歌)・俳句等の短詩型文学を取り上げ、解説する。併せて、郷土の作家太宰治の作品を通じて人間の「哀しみ」と「ふるさとへの思い」を共感してみたい。

2.授業計画・内容・方法・準備学習等

 まず、人間に避けられない「生と死」の問題についての意識を深めた上で、古事記・日本書紀以来の日本文学の流れを概説する。その後、短詩型文学の代表例として和歌(短歌)と俳句について具体の作品を取り上げながら、その本質を理解していく。特に俳句においては、”模擬句会”を開催し、俳句の面白さ、奥深さを体験してもらうこととする。後半は太宰治の作品『津軽』をともに読み込んでいく。

第1回  文学とは その1      人間の生と死について
第2回  文学とは その2      愛、宗教、言語について
第3回  日本文学の流れ その1  古代~江戸時代
第4回  日本文学の流れ その2  明治時代~現代
第5回  詩歌 その1         和歌(短歌)(1) 百人一首等の古典の鑑賞
第6回  詩歌 その2         和歌(短歌)(2) 与謝野晶子、俵万智等現代の作品の鑑賞
第7回  詩歌 その3         俳句(1) 俳句とは何かについて
第8回  詩歌 その4         俳句(2) 松尾芭蕉の『奥の細道』の鑑賞
第9回  詩歌 その5         俳句(3) 西村和子、鷹羽狩行など現代の作品の鑑賞
第10回  詩歌 その6         俳句の作り方について
第11回  小説 その1         太宰治の作品と生涯について
第12回  小説 その2         太宰治『津軽』の読み込み(1)
第13回  小説 その3         太宰治『津軽』の読み込み(2)
第14回  小説 その4         太宰治『津軽』の読み込み(3)
第15回  詩歌 その7         模擬句会の開催

3.教科書

第1回~第10回、および第15回   プリントの配布
第11回~第14回            太宰治『津軽』(新潮文庫)

4.参考書

特に指定しない

5.成績評価方法


リポートにより評価する

6.授業の工夫している点(授業改善アンケート結果やピアレビュー結果から検討した内容等)

座学だけではなく、実際に俳句という文学作品をつくってみて、生の文学体験をしてもらう。

7.備考(学生へのメッセージ、購入が必要な物品等)

何故「人間と文学」なのか? 「犬と文学」という概念は成立しうるのか? 作品を通じて一緒に考えていきましょう。

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